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【カンボジア語〜入門編〜】カンボジア語の超!基本知識4つを解説

カンボジア語ができるようになりたい人

カンボジア語を勉強したいのですが、何から学習していけばいいのかよくわかりません・・・
そもそも、カンボジア語とかクメール語とか色々書いてありますが、どっちが正解でどれを学習していけばいいんでしょうか??

そんな方へ向けて、カンボジア語の超超基礎の部分を4つにわけてわかりやすく解説していきます。

●もくじ

  1. カンボジア語?クメール語?
  2. 読む方向は左から右
  3. 句読点 、。「」の表し方
  4. 基本の語順

●私はこんな人です

早速見ていきます。

カンボジア語?クメール語?

カンボジア語のことは、「カンボジア語」と言ったり「クメール語」という言い方をしたりしますが、結論はどちらでも正解です。

言い方が違うだけで、中身はまったく同じものです

カンボジア語クメール語
カンボジア王国の言語クメール人、クメール族の言語

カンボジア人の人々のことを、民族名でいうと「クメール人」と言ったり「クメール族」といった言い方をします。

そのため、「クメール人の(またはクメール族の)言語」で「クメール語」という言い方をします。

カンボジア語もクメール語も、使われる文字・発音・単語・フレーズ・文法などすべてまったく同じですので、「カンボジア語だと発音はこうだけど、クメール語だと発音はちょっと変わる」なんていうことも一切ありません。

そのため、皆さんが今後カンボジア語の参考書を買ったり、レッスンなどを受ける場合、タイトルに「カンボジア語」と書いてあっても「クメール語」と書いてあっても、どちらを選んでも大丈夫です。

読む方向は左から右

boardingの左に書いてあるのがカンボジア語です。「ឡើងយន្តហោះ ラウン・ジョンホッ 飛行機に乗る(搭乗)」と書いてあります。

左→右

カンボジア語は、次のように左からスタートして右に向かって読んでいきます。

また、2行以上の長い文章の場合も同様で、たとえば下のようにカンボジア語の文章が2行書いてあったとしたら、矢印で書いたようにまずは上の行の①を左から右に読んでいき、その後2行目の②へ進んで同じように左から右へと読んでいく・・・という感じで読みます。

つまり、まさしくこの記事の読み方と同じように読みます。

なお、カンボジア語は左から右以外の書き方や読み方は一切しません。

日本語だと小説など本によっては上から下に向かって縦書きをする場合もありますが、カンボジア語では縦書きなどはせず、常に左から右に向かって書きます。

反対に、右からスタートして左に向かって読んでいく、ということも一切ありません。

句読点 、。「」の表し方

日本語カンボジア語
何も書かない。代わりにスペースを開ける
「」៖​

、はスペースで表す

日本語だと、区切りのいいところで 、(てん)を打ち、文の終わりには 。(まる)をつけると思います。

一方でカンボジア語の場合は、上の表に書いたように 、(てん)は使いません。代わりにスペースを少し開けて表します。

カンボジア語は日本語と同じように、基本的にすべての単語をつなげて書きますが、途中途中で区切りのいいところや、ここで少し内容が切れる、という箇所ではスペースを少し開けて書きます。

では、単語をつなげて書くとはどういうことか?また、スペースを開けるとはどんな感じで開けるのか?を具体的に解説します。

「朝ごはんを食べたい、でも時間がない」という文章をカンボジア語・日本語・英語で書いてみると・・・

  • カンボジア語  ខ្ញុំ​ចង់ញុំាបាយពេលព្រឹក  ប៉ុន្តែខ្ញុំមិនមានពេលទេ។
  • 日本語     朝ごはんを食べたい、でも時間がない。
  • 英語      I want to eat breakfast but I don’t have time.

このように、英語だと1つ1つの単語と単語は離して書きますが、日本語の場合は、基本的にすべての単語はつなげて書いていき、区切りのいいところや必要に応じて 、(てん)を打ちますよね?

カンボジア語も日本語と同じでして、単語同士を離すことなく、基本的にすべての単語をつなげて書いて、区切りのいいところで( 、(てん)などの記号は使わずその代わりに)スペースを開けます

上に書いたカンボジア語の文は、

前半 ខ្ញុំ​ចង់ញុំាបាយពេលព្រឹក=朝ごはんを食べたい

後半 ប៉ុន្តែខ្ញុំមិនមានពេលទេ។=でも時間がない。 

を表しています。そのため、上に書いたように、文と文の間に少しスペースが空いており、このスペースが日本語でいう「、」を表している、ということです。

そのため、もしもみなさんが今後カンボジア語の長い文章を見たときに、間にほんの少しスペースが空いている場合があるかと思いますが、それは「ここで内容が区切れるんだ」と考えてください。このように、カンボジア語ではスペースが文章を読む時のヒントになります。

。は ។ で表す

カンボジア語では、 。(まる)は  という記号を書きます。

ローマ字の Y にも似ていますが、Yではなく (カン)というカンボジア語の文字です。つまり、次のように書きます。

例 

「朝ごはんを食べたい、でも時間がない」と書くなら

  • カンボジア語  ខ្ញុំ​ចង់ញុំាបាយពេលព្រឹក  ប៉ុន្តែខ្ញុំមិនមានពេលទេ
  • 日本語     朝ごはんを食べたい、でも時間がない

「」は ៖​  で表す

「」(カギカッコ)はカンボジア語では ៖​  というマークで表します。

  • 日本語の場合    「  ここにセリフや引用の内容がくる 
  • カンボジア語の場合 ​  ここにセリフや引用の内容がくる 

日本語の「」(カギカッコ)の場合は、「」の中にセリフなどの文章を入れて、最後は 」 で閉じるような形になりますよね?

一方でカンボジア語の場合は、  の後ろにセリフなどの文章が入ります。最後に 」 に当たるようなマークは特に入れたりせず、頭に  がつくだけです。具体的にいうと、次のような感じです。

彼は「行きたくない」と言いました。 と書くなら

  • 日本語    彼は行きたくないと言いました。
  • カンボジア語 គាត់និយាយថា “ខ្ញុំមិនចង់ទៅទេ” ។ (←この文は 彼は言いました ”行きなくない”。 という構造になっています)

このように、  が書かれていたら、そのすぐ後ろの文章は誰かのセリフ何かの引用であるとわかります。この  も、文章を読む時のヒントになります。

基本の語順

主語・述語・目的語

たとえば、「私は朝ごはんを食べます。」はカンボジア語では ខ្ញុំញុំាបាយពេលព្រឹក។ クニョム・ニャム・バーイ・ペール・プルック と言うのですが、この文の構造は次のようになっています。

ខ្ញុំញុំា បាយពេលព្រឹក
クニョムニャムバーイ・ペール・プルック
食べる朝ごはん
主語
誰が
述語
どうする
目的語
何を

このように、カンボジア語は主語・述語・目的語という順番で言います。

  • 日本語    私は(主語)朝ごはんを(目的語)食べる(述語)
  • カンボジア語 私は(主語)食べる(述語)朝ごはんを(目的語)

日本語だと「私は 朝ごはんを 食べる」という風に、まず私は(誰が)→朝ごはんを(何を)→食べる(どうする)の順番で言いますが、カンボジア語の場合は私は(誰が)→食べる(どうする)→朝ごはんを(何を)という語順で言います。

は・を・が・に などは無い

また、日本語だと「私」の「は」や「朝ごはん」の「を」がつきますが、カンボジア語の場合はこの「は」や「を」にあたる単語はないので、私・食べる・朝ごはん のようにただ単語を並べて言うだけでOKです。「私」「あの人」などのも同様です。

そのため、カンボジア語の文法は日本語に比べてもとてもシンプルで簡単です

覚える単語が少なくて済む?

もう1つカンボジア語の文法が簡単な理由として、過去のことでも・未来のことでも動詞の形が変わらないという点があります。文法的な用語でいえば、動詞の活用がない、といった言い方になるかと思います。

例えば、英語で「食べる」は eat ですが、 「食べた(過去形)」なら ate、「食べる予定、食べるつもり(未来形)」ならwill eat/be going to eat などとなるかと思います。

このように、過去のことであれば単語の形がまるっきり変わってしまったり、読み方も変わりますよね?未来形でも、willなどをつけないと未来のことを表せません。

一方、カンボジア語で「食べる」は ញុំា ニャムと言いますが、「食べた(過去)」であっても ញុំា ニャムと言いますし、「食べる予定、食べるつもり(未来形)」でもញុំា ニャムと言えば通じます。

このように、カンボジア語の場合は過去のことであっても、未来のことであっても、動詞の形がまるまる変わったり、またはhave→hadのように語尾がちょっと変形したり、発音が変わったりすることなく、1つの単語で、過去・現在・未来どのタイミングのことも言うことができるというわけです。

過去・現在・未来どれかはどうやって判断する?

ここで、「でも、全部一緒だったら、過去のことを言ってるのか未来のことを言っているのか、もしくは今現在の話なのか、聞いている側が判断できないんじゃないの?」と疑問に思う方もいるかと思います。

結論としては、判断できる基準がいくつかあって、ネイティブの人もその判断基準にしたがって、過去・現在・未来どのタイミングの話なのかを理解しています。さらには、過去を表すときに使う単語や、未来を表すときに使う単語をつけることも多いので、基本的に会話でどの時のことを言っているの?と困ることはほぼないはずです。

その辺りは、以下の記事の中でより詳しく解説しています。

説明・修飾することばは後ろにくる

カンボジア語の特徴として、より詳しく説明したり、修飾したりする言葉は後ろについて、後ろから前に向かって説明していくような文の形になります。

例1

カンボジア語で朝ごはんは បាយពេលព្រឹក バーイ・ペール・プルック と言いますが、次のような構造になっています。

このように、ごはんといっても朝ごはんなのか・昼ごはんなのか・夜ごはんなのか、または美味しいごはん、なのかなど色々ありますが、ここでは「 “朝の” ごはん」ということで、より詳しく説明することばや修飾する言葉は後ろについて、後ろから前に向かって修飾します。

例2

新しい携帯電話(新しいスマホ)は ទូរស័ព្ទដៃថ្មី トゥーラサップ・ダイ・トゥマイ と言い、この単語も次のような作りになっています。

このように、カンボジア語はある物や事柄を詳しく説明したり修飾することばは後ろについて、後ろから前に向かって説明するような形になります。

まとめ

今回は、カンボジア語の入門編ということで、カンボジア語の基本の基本のポイント4つをまとめてみました。

まとめ
  1. カンボジア語=クメール語
  2. 読む方向は左→右
  3. 句読点 、はスペース/ 。は /「」は
  4. 基本語順は 主語+述語+目的語(私+食べる+ごはん)

カンボジア語をさらに学習したい!という方は以下もぜひご覧ください。

本記事を読み終わった方はこちら

本記事で入門の部分がなんとなく理解できた方は、ぜひカンボジア語の文字の読み方や書き方についての学習を始めてみてください。

ただしその前に、いくつかの準備事項をおさえておくと、その後の学習がよりスムーズにできるようになるかなと思います。

以下の記事では、カンボジア語学習を始める前に準備しておくと良いことやおすすめの学習の流れについてをご紹介しています。

カンボジア語の学習をサポートします

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