今回は、カンボジア語で色の言い方を解説します。
ただ、言い方はわかっても、いざ実際の会話になるとパッと出てこないことが多いのではないかと思います。
本記事では私が実際にやっていた色の覚え方もご紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
●もくじ●
●私はこんな人です●
- フリーランスのカンボジア語講師・翻訳者
- カンボジア語カレッジを運営
- 東京外国語大学カンボジア語学科卒業
この記事は、私が過去にネイティブのカンボジア人の友達や先生に教えてもらった内容も含めて解説していますので、記事の内容は信頼できるかなと思います。
それでは、早速見ていきます!
カンボジア語の「色」の言い方まとめ
色 | ពណ៌ ポア |
まず、カンボジア語で「色」は ពណ៌ ポア と言います。
基本の色
「黒」「赤」のように具体的な色を言うときは、次のように頭に ពណ៌ ポア をつけて言います。
文章によっては ពណ៌ ポア をつけずに言う場合もありますが、はじめはできるだけつけて言った方が間違いないかなと思います。
黒 | ពណ៌ ខ្មៅ ポア・クマウ |
濃い青、藍(あい)色 紺(こん)色 | ពណ៌ ខៀវ ចាស់ ポア・キエウ・チャハ |
灰色、グレー | ពណ៌ ប្រផេះ ポア・プロペッへ |
茶色 | ពណ៌ ត្នោត ポア・タナオット |
チョコレート色、 ショコラ色 | ព័ណ សូកូឡា ポア・ショコラー |
ベージュ | ពណ៌ បន៍ ត្នោត ខ្ចី ポア・ボッ・タナオット・クチャイ *「 ៍ 」この記号がつく文字は発音しません。 |
白色 | ពណ៌ ស ポア・ソー |
赤色 | ពណ៌ ក្រហម ポア・クロホーム |
ピンク色 | ពណ៌ ផ្កាឈូក ポア・プカーチューク |
紫色 | ពណ៌ ស្វាយ ポア・スヴァーイ |
青色 | ពណ៌ ខៀវ ポア・キエウ |
水色、ライトブルー | ពណ៌ ខៀវ ស្រាល ポア・キエウ・スラール |
空色 | ពណ៌ ផ្ទៃមេឃ ポア・プテイ・メーク ・ផ្ទៃមេឃ プテイ・メーク 「空(そら)」 |
黄色 | ពណ៌ លឿង ポア・ルアン |
オレンジ色、だいだい色 | ពណ៌ លឿង ទុំ ポア・ルアン・トム |
緑色 | ពណ៌ បៃតង ポア・バイトーン |
濃い緑色、深緑 | ពណ៌ បៃតង ចាស់ ポア・バイトーン・チャハ |
暗めの緑色 | ពណ៌ បៃតង ខ្មៅ ងងឹត ポア・バイトーン・クマウ・ンゴグッ(ト) ・ងងឹត ンゴグッ(ト) 「暗い」 |
黄緑色 | ពណ៌ បៃតង ខ្ចី ポア・バイトーン・クチャイ |
青緑色 | ពណ៌ ខៀវ បៃតង ポア・キエウ・バイトーン |
金色 | ពណ៌ មាស ポア・ミアハ ・មាស ミアハ 「金」 |
銀色 | ពណ៌ ប្រាក់ ポア・プラック ・ប្រាក់ プラック 「銀、金銭」 |
銅色 | ពណ៌ ទង់ដែង ポア・トーンダエン |
濃い・薄い
次に、「濃い緑」「薄いピンク」といった濃い・薄いの言い方です。
濃い
濃い | ចាស់ チャハ |
ចាស់ チャハ は「古い、歳をとった」と言った意味がありますが、「濃い」という意味にもなります。たとえば、次のように使います。
- ពណ៌ បៃតង ចាស់ ポア・バイトーン・チャハ 濃い緑色、深緑
- ពណ៌ ខៀវ ចាស់ ポア・キエウ・チャハ 濃い青、藍色、紺色
- ពណ៌ ស្វាយ ចាស់ ポア・スヴァーイ・チャハ 濃い紫色
薄い
薄い、明るい | ខ្ចី クチャイ |
軽い | ស្រាល スラール |
薄い、明るいという時は ខ្ចី クチャイ を使うこともあれば、サイトや色によっては ស្រាល スラール が使われているものもありました。ខ្ចី クチャイ には「明るい」という意味があり、ស្រាល スラールには「軽い」という意味があります。
このあたりの使い分けは現時点では私も判断できなかったので、ネイティブの方と話す機会がある方は聞いてみた方がいいかもしれません・・すみません💦
- ពណ៌ បន៍ ត្នោត ខ្ចី ポア・ボッ・タナオット・クチャイ ベージュ
- ពណ៌ បៃតង ខ្ចី ポア・バイトーン・クチャイ 黄緑色、明るい緑色
- ពណ៌ ផ្កាឈូក ស្រាល ポア・プカーチューク・スラール 薄いピンク色
- ពណ៌ ខៀវ ស្រាល ポア・キエウ・スラール 水色、ライトブルー(薄い青色)
なお、色の言い方は以下の本にも掲載されています。こちらはカラーで書かれていますので、見やすいかなと思います。(CDは付いていません)
補足
色といっても基本的な黒・白・赤などだけでなく、「マゼンダ」や「ペールブルー」「ターコイズ」など、色には種類が無数にありますよね?
このような「マゼンダ」や「ペールブルー」「ターコイズ」などのように複雑な色になってくると、インターネット上のサイトや本によって言い方が微妙に違っていたりします。よって、この記事では基本の色のみを扱い、「マゼンダ」のような複雑な色については扱いませんでした。
*この記事で扱った基本の色はどこもほぼ同じに書かれていますので大丈夫かと思います。
ネイティブの発音はこちら
こちらのYouTubeは、カンボジアの首都プノンペンにあるKhmer lesson(クメール・レッスン)というカンボジア語スクールの先生が、外国人のカンボジア語学習者に向けて配信しているチャンネルです。(私も大好きなチャンネルでして、非常に勉強になります)
次の動画では、色の言い方とフレーズが解説されています。ネイティブの発音を真似してぜひ練習してみてください!
色を使ったフレーズ
次に、色を使ったフレーズをご紹介します。
できるだけ日常会話で使えそうなフレーズを選びましたので、こちらもぜひ覚えて使ってみてください。
水色の部分をクリックすると、下に開いて答えを見ることができます。
色鉛筆
ខ្មៅដៃពណ៌
クマウ・ダイ・ポア
色鉛筆というときは、鉛筆(クマウ・ダイ)+色(ポア)の順番で言います。
このように、カンボジア語では修飾したり詳しく説明する言葉は後ろについて後ろから前に向かって説明するような形になります。
白色のTシャツ
អាវយឺតពណ៌ស
アーウ・ユート・ポア・ソー
黒いズボン
ខោពណ៌ខ្មៅ
カオ・ポア・クマウ
この色好きです。
ចូលចិត្តពណ៌នេះ។
チョーチャット・ポア・ニヒ
何色が好きですか?
ចូលចិត្តពណ៌អី?
チョーチャット・ポア・アイ?
(私は)水色が好きです。
( ខ្ញុំ )ចូលចិត្តពណ៌ផ្ទៃមេឃ ។
(クニョム・)チョーチャット・ポア・プテイ・メーク
「 ខ្ញុំ クニョム (私は) 」は言わなくても大丈夫です。日本語と同じように、カンボジア語でも言わなくてもわかることは言わず、省略することが多いです。
(私は)白が一番好きです。
( ខ្ញុំ )ចូលចិត្តពណ៌សជាងគេ។
(クニョム・)チョーチャット・ポア・ソー・チアン・ケー
または、次のように言うこともできます。
(私は)白が一番好きです。
( ខ្ញុំ )ចូលចិត្តពណ៌សបំផុត។
(クニョム・)チョーチャット・ポア・ソー・ボンポット
どちらの言い方でもOKです。
「一番、最も」というときは ជាង គេ チアン・ケー または បំផុត ボンポット の2種類の言い方ができます。ネイティブの方に確認したところ、基本的にどちらを使っても大丈夫なのだそうです。
(私は)黒色はあまり好きじゃないです。
( ខ្ញុំ )មិនសូវចូលចិត្តពណ៌ខ្មៅទេ។
(クニョム・)ムン・ソウ・チョーチャット・ポア・クマウ・テー
(私は)黒色の服はあまり好きじゃないんです。
( ខ្ញុំ )មិនសូវចូលចិត្តខោអាវពណ៌ខ្មៅទេ។
(クニョム・)ムン・ソウ・チョーチャット・カオ・アーウ・ポア・クマウ・テー
ខោ カオ が「ズボン」、អាវ アーウが「シャツ」という意味です。ខោ អាវ カオ・アーウで「衣服」を意味します。
「赤いの」「白いの」の言い方
日本語の会話では、たとえば「あの赤いの(が好きです)」「この白いの(を買います)」といったように、「の」を使っていうことがよくあるかと思います。実は、カンボジア語でもこの言い方をよくします。
カンボジア語では、この「の」にあたるのは អា アー と言います。
そのため、次のように言います。
- 「赤いの」 អាពណ៌ក្រហម アー・ポア・クロホーム
- 「白いの」 អាពណ៌ស アー・ポア・ソー
このように、カンボジア語でも អា アー を使って言うこともよくありますので、ぜひ覚えて使ってみてください。
なお、អា アー 自体は「〜の」以外にも、イヤな奴・良い奴などというときの「やつ」という意味もあります。
色の覚え方【車の色を言ってみる】
最後に、私がおこなっていた色の覚え方をご紹介します。
私自身もそうだったのですが、色の言い方がなんとなくわかったとしても、なかなか実際の会話になるとパッと出てこなかったり、基本的な「みどり」「青」「黄色」といった言い方を忘れてしまったりすることがよくありました。
ただ、参考書を見て覚えようとするとイマイチ覚えられなかったので、私の場合は次のような方法で覚えるようにしていました。
道を走っている車を見て、その車の色を小声で(または心の中で)言ってみる
例
次のように、横断歩道で自分が信号待ちをしている時に行き来している車を見て・・・
青い車が来た!
→小声でまたは心の中で「ពណ៌ខៀវ ポア・キエウ(青)」と言ってみる
事故に遭わないようにだけ十分ご注意ください
- 買い物への行き帰りや通勤途中にバスや電車から外を走っている車を見てもできます
- 外を歩かなくても、公園やお店、家から外を走っている車を見ても大丈夫です
- 言えない色があれば、まだ定着していないということなので、止まって調べるか、帰ってから言えなかった色を集中的に覚える
大して感動するようなやり方ではないように見えますが・・
私はこれを数日やっただけでもかなり効果があり、色の言い方がパッと口から出てくるようになりましたのでたとてもオススメです。また、なぜ車が良かったかというと次のような理由があります。
- 次から次に来るので目に入ったらパッと言うことで瞬発力が鍛えられる
- 車は(思ったよりも)色のバリエーションが豊富で色の勉強に最適だった
- 自分から色を探さなくても向こうから(車の方から)どんどん来てくれるので自分で準備したりする面倒臭さが無い
もちろん、家の中の物や家から見える建物などを見てその色を言ってみる、というのでも大丈夫です。
ただし、上に書いたように、車は色のバリエーションが多いのと、何色が来るかわからないので、「色」を覚えるにはかなり良い素材かなと思います。そのため、個人的には車を見て訓練するのがオススメです。
繰り返しになりますが、車に集中しすぎて事故に遭ったり、他の方の通行の妨げになるようなことだけどうかお気をつけ下さい!🙇♀️
まとめ
今回は、カンボジア語で色の言い方を解説しました。
交通機関も言えるようになっておくと◎
ちょうど本記事の中で「車を使って色を覚える」という例を出しましたが、車やバス、電車といった交通に関する単語も会話では意外とよく使いますので、こちらも一通り言えるようになっておく良いかと思います。
以下の記事では主な交通機関の言い方を解説しています。
以下の記事でご紹介している単語をいきなりすべて覚える必要はありませんが、できれば「駅・電車・バス・タクシー・車を運転する・飛行機・空港」はネイティブとの会話でも特によく使いますので、このあたりだけでも覚えておくことをおすすめします。