初心者向け!カンボジア語学習の流れ【頑張れば3ヶ月でできます】

参考書でカンボジア語を独学したい人

カンボジア語の市販の参考書を買って自分で勉強し始めていますが、どういう風に進めて行けば良いのかイマイチよくわかりません。特に、「文字」とか「発音」のページをチラッと読んだけどよくわからなくてすでに挫折しそうです・・😭できれば独学でがんばりたいので、コツとかおすすめの学習方法があれば誰か教えて欲しいです。

こんな方へ向けて、解説していきます。

●おすすめの学習の流れ
  1. 文字の種類、書き方、読み方を学習
  2. 発音についてざっとで良いのでポイントだけおさえる
  3. 文法・単語・日常でよく使うフレーズをどんどん覚えていく
  4. 発音を改めて勉強し直す
  5. ネイティブと会話してみる、長い文章を読んでみる
  6. 単語やフレーズをどんどん覚える
●私はこんな人です
  • フリーランスのカンボジア語講師・翻訳者
  • カンボジア語カレッジを運営
  • 東京外国語大学カンボジア語学科卒業

学習のポイント

  • カンボジア語を学習する際の最大のポイントは、初めから発音を完璧にしようとしないということです。

市販のカンボジア語の参考書では、本を開くと一番初めに文字と発音について書かれていることも多いのですが、特に発音に関しては非常に難しいのですしすべてを理解しようとするとかなり時間がかかりますので、はじめからすべてを完璧にしようとしなくて大丈夫です。

*文字については、文字の種類、書き方、読み方などは最初に学習した方がいいです。

そのため、「この発音のページを完璧にしてからじゃないと次の文法や単語のページには進めない!」などと思わなくて大丈夫です。

初めは発音を完璧にできなくてもネイティブの方との会話はある程度できるようになりますので、安心してください。

  • ここで紹介するやり方で学習していけば、集中して頑張れば3か月くらいあれば参考書を最低でも1周終わらせることができ、カンボジア語の基本的な部分がわかり、ネイティブの方と最低限の会話ができるようなるための基礎は身につくのではないかなと思います。
  • 発音の細かい部分は後からでもいくらでも修正ができます。

発音に関してははじめは重要なポイントだけをざっとおさえて、文法や単語・フレーズをどんどん学習していき、そのあとでカンボジア語の文字や単語に慣れてきた頃に改めて発音を勉強しなおした方が、より発音記号の意味や発音のしかたも理解しやすくなります

発音の中でも最初におさえておいたほうが良いポイントについてはこのあと解説していきます。

私自身もそうでしたが、はじめは発音についての解説を読んでも、何のことを言っているのかまったく理解できませんでした。さらには発音の解説のために出てくる例文や単語も、そもそも文字が読めない上に単語も知らないので、例文を読んでもよくわかりませんでした。

ただし、発音をあまり気にせずに単語や文法をどんどん学習していくことで、はじめは文字に見えなかったカンボジア語の文字がだんだんときちんと「文字」に見えるようになりましたし、たくさんの文に触れたりネイティブの人の話す声や音声を聞くことで、なんとなく発音のコツや日本語とは違う音の感じに慣れてきます。

そのあとで、改めて発音をしっかり学習し直そうと思って、また参考書の発音のページを読むと、最初に読んだ時はまったく理解できなかったことも、「このことを言っていたのか」と以前よりも理解しやすくなりました。

繰り返しになりますが、ポイントははじめから発音のページを完璧に理解できなくて良い→発音ははじめは最重要ポイントだけをおさえる→あとはどんどん文法や単語学習に時間を使っていく→カンボジア語に慣れてきた頃にまた改めて発音のページを学習し直す、ということをおすすめします。

それでは、早速解説していきます。

【初心者向け】カンボジア語学習の流れ

①文字の種類、書き方、読み方を学習

まずはじめに、カンボジア語はどんな文字を使うのか、どんな風に書くのか、どんな風に読むのかを学習します。

参考書を使ってももちろん大丈夫ですが、以下の記事では参考書の文字に関する解説をよりわかりやすく解説しています。順番に読むことで文字に関する基本の部分は学習できるかなと思います。

入門編

基本編

②発音についてざっとで良いのでポイントだけおさえる

カンボジア語の文字がどんな種類があって、どんな風に書くのかがなんとなくわかったら、発音のポイントを学習します。

ここでは発音を完璧にしようとしなくてOKです。

ただし、下記のポイントだけおさえておくと、その後の文法・単語の学習が理解しやすくなります。最低でもこの3点はしっかり勉強した方がいいです。

発音の最重要ポイント3つ
  1. 子音文字・脚文字・母音記号の表の読み方を理解する(たとえば、子音文字の表を見てどれがA子音でどれがO子音かをわかっておく など)
  2. 子音文字には有気音・無気音の違いがあり、どれが有気音でどれが無気音かをわかっておく
  3. 単語の最後がク、チ、ト、プ といった音になるときは、その口の形はするけれどあまりはっきりと音は出さないことをわかっておく

カンボジア語の発音については、先ほどの文字のところでご紹介した カンボジア語の基礎①〜③文字と発音 という3記事でも少しだけ学習できますが、より細かい発音のポイントについてはYouTubeでも解説しています。YouTubeはこちら

こちらは全部で7本の動画があり、1本あたり40〜60分とかなり長いのですが、市販の参考書に書かれている発音のページについてをよりわかりやすく解説した内容です。

できれば1〜4本目までご覧いただくと、カンボジア語の発音の重要なポイントが学習できますのでおすすめです。

大切なのは、動画を見て、先ほど記載した「発音の最重要ポイント3つ」がわかればとりあえずはOKです。

反対に「発音の最重要ポイント3つ」以外の細かい部分についてはこの時点ではわからなくても大丈夫ですし、先に次の文法学習や単語・フレーズ学習にどんどん進んでいただくことをおすすめします。単語がわかってくると、発音もだんだん理解しやすくなります。

③文法・単語・日常でよく使うフレーズをどんどん覚えていく

①と②で文字や発音についてなんとなくわかったところで、ここからは市販の参考書などを使って、文法をどんどん勉強していき、そこで出てきた単語やフレーズを頑張って覚えていきます。

文法・単語・フレーズの学習のコツ
  • 付属のCDや音声は必ず何度も聴く。はじめは上手く発音できてるかわからなくても良いので、まずはカンボジア語の音に慣れる
  • 単語が出てきたら、子音文字表・脚文字(あしもじ)表・母音記号表を見ながら単語をよく見て、「どの文字とどの記号が組み合わさってこの単語ができているのか」を確認→どんな発音になるのかを自分で予想する→参考書を見て予想した発音と合っているか答え合わせする

このやり方を繰り返すことで、文字と発音の関係が徐々にわかってきます。
子音文字表・脚文字表・母音記号表の見方もわかってくるのでとてもオススメです。

子音文字の表の見方や文字と記号の組み合わせ方については、先ほどの動画やカンボジア語の基礎①〜③という記事で解説しています。

個人的には、独学におすすめの参考書はニューエクスプレス プラス カンボジア語(CD+音声アプリ付き)です。
・アプリでも音声が聴ける、子音文字などの表が他の本よりも見やすい点でおすすめです。
・文法のページが全部で20課あり、1課あたり4ページあります。毎日1課ずつ頑張ってやれば、3ヶ月あれば2〜3週くらい学習できるかなと思います。

また、カンボジア語の文法や単語は東京外国語大学カンボジア語モジュールといった無料サイトでも独学できるのですが、個人的には参考書の方が重要な文法事項がまとまっていますので、できれば市販の参考書を1冊用意して、それを使って学習することをおすすめします。

おすすめの参考書

以下では9冊の市販の参考書について、それぞれの特徴を解説しています。ニューエクスプレス以外にもどんな本があるか見てから決めたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

基本のあいさつ・フレーズ

初対面のあいさつや日常でよく使うフレーズは、参考書だとバラバラで書かれていてまとまって記載されていない場合もあります。以下の記事でご紹介しているフレーズだけでもまずはおさえておくと良いと思います。

オンラインレッスン カンボジア語スクールLotus|ロータス

カンボジア語初学者の方向けにオンラインレッスンもおこなっています。「参考書を使って自分なりに文法を学習しているけれど、よくわからなくて難しい。できれば週に1回でもいいから誰かに解説して欲しい・・・」という方におすすめです。
*現在受講できるのは女性の方のみとさせて頂いております。

参考書に書かれていることの中でもどれが本当に重要なのか、単語やフレーズを具体的にネイティブの方は日常会話や文章でどのように使うのかを丁寧に解説します。

④発音を改めて勉強し直してみる

参考書などを使って文法や単語、フレーズを一通り勉強したら、参考書の「発音」のページを改めて勉強してみましょう。

はじめの頃よりも、おそらくだんだんカンボジア語の文字や音にも慣れてきて、書いてある内容が①の時よりも少しだけ理解しやすくなっているのではないかなと思います。

改めて発音について学習してみたけれど、やっぱりいまいちよくわからない、難しいという方は、ネイティブの方の会話や音声を聞くようにして、まずはカンボジア語の音に慣れると良いかなと思います。

以下ではネイティブの話し方や長い会話が学習できますので、おすすめです。

⑤ネイティブと会話してみる、長い文章を読んでみる

ネイティブと会話してみる

  • カンボジア現地に行く
  • 日本でオンラインレッスンを受ける

単語やフレーズ、文法がわかってきたら、上のいずれかの方法で積極的にネイティブの方と会話してみることをおすすめします。

おすすめのレッスンはこのあとご紹介します。

やはり、単語やフレーズをただ暗記しただけですと、実際の会話でなかなかパッと出てきませんし、ネイティブの方がどんな風に話すのかどんな風にはじめのあいさつをするのかどんなリアクションをするのかといったことは、やはり参考書やwebサイトの情報だけでは体験できません。

リアルなカンボジア語を学ぶには、ネイティブの方と話したり、ネイティブの方同士が会話している様子を見たり隣で聞いたりするのが一番です。

はじめは上手く話せなくても大丈夫ですので、まずは簡単なあいさつや自己紹介ができることを目指して、積極的に会話を楽しんでみてください。

この時のポイントは、発音の細かい部分にとらわれずに、下手でもいいのでとにかくたくさん使ってみる、言ってみるということです。

私自身も、はじめは発音の何に気をつければよいのかまったくわかりませんでしたが、とにかくたくさん話しかけたり、単語を適当に並べてでも、積極的に発するようにしていたことで、初対面のネイティブの方にも徐々に自分のカンボジア語がきちんと通じるようになりました。

発音を完璧にすることよりも、どちらかというと「はっきり言う」ことを意識すると、ネイティブの方にも伝わりやすくなります。発音は徐々に訓練していけばよい、と割り切って、はじめはできる限りボソボソ小さな声で言わないことを意識してみることをおすすめします。

●ネイティブのオンラインレッスン

ネットでもネイティブの方が教えてくれるオンラインレッスンなども色々出ているので、ぜひ勇気を出して受講してみることをおすすめします。

italkiというサイトでダラ先生またはスレイニアン先生という方のレッスンを何回か受けましたが、お二人とも優しくて解説もわかりやすく、とてもおすすめです。

  • デメリットとしては、お二人とも日本語は話せないので、解説は英語orカンボジア語のみです。
  • このitalkiというサイトは日本語のサイトもあるのですが、最終的な決済がアメリカドルで表示されますので、その辺りに抵抗がある方はあまり向いていないかもしれません。

ただし、私もこれまで何回か使用していますが、何かトラブルが起きたり、高額な料金を請求されたりといったことは1度もありません。基本的にはレッスン予約時に表示される金額のみが請求されますので、特に問題はないかなと思います。

長めの文章を読んでみる

ネイティブの方と会話をする以外にも、長めの文章をたくさん読むことも、カンボジア語力向上のためにはおすすめです。

私もこれまでたくさんのカンボジア語の文章を読んできましたが、文章を読むことで参考書に書かれている文法や単語が具体的にどのように使われるのかがわかり、非常に勉強になります。

長い文章は、市販の参考書やインターネット上の記事などでも学習できます。

●長文が学べるおすすめの参考書

個人的には以下の本がおすすめです。

この本の特徴

●インターネット上の記事

こちらは自分に興味がある分野の記事をインターネット上で探して読んでみることをおすすめします。探し方のコツやおすすめの記事なども私がご提示することもできますので、お気軽にお問い合わせください。

⑤その他の単語・フレーズをどんどん覚える

参考書を1冊何度か繰り返し勉強し終わったら、別の参考書や会話集で新しい単語や日常で使えるフレーズをぜひどんどん増やしていってください。

覚えた単語を実践で使う意味でも、時々ネイティブのカンボジア語レッスンなどを受講して積極的に使って練習することで、より会話に自信が持てるようになると思います。

たとえば、「ニューエクスプレスプラスカンボジア語」を一通り終えた方は、2冊目としては次のような参考書や会話集で学習することをおすすめします。

2冊目の参考書としておすすめの本については以下でも解説しています。

まとめ

今回は、カンボジア語を学習していく上でおすすめの学習の流れについて解説しました。

重要なポイントまとめ
  • 初めは発音にとらわれずぎず、最重要ポイント3つだけひとまずおさえる
  • 細かい発音よりもまずはハッキリ話すことを心がける
  • どんどん文法・単語・フレーズを覚えていき知識を増やしていく
  • 発音の細かい部分は後からでも修正できる、と割り切る

カンボジア語レッスンなどでカンボジア語を話す機会があったら、初めは発音の細かい部分を気にするのではなく、どちらかというと「ハッキリ話すように心がける」ということを意識した方がいいと思います。

ハッキリと話すことで、ネイティブの方にもこちらの言いたいことをわかってもらえることが多いです。

その上で、有気音/無気音や語尾のク・チ・ト・プの発音など重要な点に気をつけて練習を重ねていくことをおすすめします。

以上、長くなりましたがみなさまが独学をする際の参考になりましたら嬉しいです。